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フォトニュース

2024年2月19日

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年長そら組は、前期課程教頭 勝田智志 先生に、体育の「出前授業」をしていただきました。出前授業とは、幼小中の教員が校種を超えて授業をすることを言います。今回の場所は、前期体育館です。

小1プロブレムが社会的な課題となって久しいのですが、就学前のこの時期に、実際に小学校の授業を受けられることは、子どもにとって貴重な経験となります。学びのスタイルや、学校文化の違いを、実技系の体育で楽しみながら体験させていただきました。

まず、小学校文化その①。気持ちの切り替えに、太鼓を使う経験です(体育)。これは、1年から6年まで、同じきまりだそうです。1回たたくと「立ちましょう」。2回たたくと「座りましょう」。3回たたくと、「話を聞く準備をしましょう」。

なるほど、練習でやってみると、さっと気持ちを切り替えて、集中することが出来ました。体育館から太鼓の音がよく聞こえるのは、これだったのですね(笑)。

そして小学校文化その②、本時のめあてを確認。今日、自分が学ぶ内容を、自覚してから授業に向かいます。

遊びや経験が主体の幼稚園教育では、自分でみつけた遊びをめあてにして、遊ぶ中で様々なことを学んでいきます。児童期には、学ぶことへの意識があり、与えられた課題を自分の課題として受け止め学習が出来る「自覚的な学び」へと変容していきます。

今回のめあては、○ともだちとなかよく ○たのしくうんどうしよう! です。これから先は、勝田先生の「体育体験学習案」から内容を抜粋してお伝えしていきます。

さあ、活動スタート。最初は、動物になってコーンまで行き、復路は走って帰る運動です。まずは、くま。手をついて、腰を上げて四つん這いで歩きます。「腕支持、体幹、逆さ感覚」を培います。

続いて、くも。「腕支持、手足の協応、体幹」を培います。1回1回、「すごい上手!」と褒めてくださるので、やる気が増していきます。

続いて、かえる。「体の投げだし、切り返し、体幹」を培います。トンカン、トンカン。リズムに合わせて前に手をつき、足でジャンプ。

最後は、あざらし。「腕支持、体幹」を培います。腕をたてて進み、足はずりずり。

次は、とびっこ遊び。リズムよく跳んだり、連続で跳んだり、着地したりする遊びです。一度指示された通りに、きちんと順番を守って、一所懸命取り組む友達を応援するそら組さん。適切な指導の元でこその姿なのですが、今すぐ1年生になれそうです。

最後は、「ろくぼく」体験です。ろくぼく、ご存じですか?恥ずかしながら、私も名称を初めて知りました。

肋骨に似ている、木で出来ている、だから肋木(ろくぼく)。なるほど。まずは、上り下りです。「腕支持、手足の協応、体幹」を培います。

各階に色の印がしてあり、自分で行けるところまででいいよ、と言ってもらい、挑戦です。

張り切って、みんな上まで登ること登ること。無理せず、気をつけて!

続いて、肋木の壁のぼり逆立ち。「腕支持、体幹、逆さ感覚(耳より腰の位置が高くなること)」を培います。

私(太田)、正直、これは無理、と思いました(笑)。しかし、子どもたちは意欲満々。みんな、怖がらずに挑戦することが出来て、その上「もう1回やりたい!」と大人気でした。

あっという間の1授業時間(45分)でした。小学校文化その③、自覚しためあてに対する振り返り。もちろん幼稚園でも学びの振り返りはしますが、この授業ピンポイントの振り返りです。○ともだちとなかよく ○たのしくうんどうしよう! 「出来ましたか?」の先生の問いに、全会一致の回答でした。みてください、この嬉しげにピンとあげた腕を。

45分の授業時間の中で、子ども自身が意欲的主体的に取り組めるように、また効率的に各種活動が出来るように、様々な準備や気配り、また教育的な配慮が行き届いた授業をしていただきました。さすがです、勝田先生、ありがとうございました。

今回の体験学習、1年生の授業内容から厳選して学習案を立てて頂きました。子どもたちの反応や表情を見て、全員が小学校での学習を楽しみに出来たことと思います。また後日、最後の「わいわいランド」も、この幼小の「架け橋期」に関する活動があります。

わくわく発表会も大成功に終わった年長さん、就学に気持ちを向けていくと共に、幼稚園生活の締めくくりに向かって張り切って行きましょう!

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